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​法医学 目のうっ血

息子の目の充血の原因

発見時、息子の目は、血のように充血していました。(窒息の症状)

同時に、目の上には、白い厚めの膜が掛かっていました。

死んだ魚の目に掛かっているような膜です。(瞼が閉じなくなっているのに、失明予防の処置であるアイクリームとアイパッチをせずに放置した為。)

​その目の充血の原因について刑事さんに教えていただいた法医学の見解を調べる為、日本国内外の法医学の教授に電話をして聞きました。

1,名古屋私立大学 
10.3 窒息死の所見(写真はこちら

http://www.med.nagoya-cu.ac.jp/legal.dir/lectures/newest/node11.html#SECTION001131000000000000000


10.3.2 溢血点(petechiae)

溢血点とは漿膜下および粘膜下に見られる小出血斑であり,外表では眼瞼・眼球結膜,口腔粘膜のほかに,顔面・前胸部などの皮膚にも出現する。内部では肺壁側・臓側胸膜,心外膜,咽頭・喉頭粘膜,気管,胸腺,腎盂粘膜などで認められる。 カテコラミン過分泌による血圧上昇あるいは血管攣縮,およびanoxiaによる血管透過性亢進がその成因とされる。

10.3.1 諸臓器のうっ血(visceral congestion)

肺・肝・腎・脳等ほぼすべての臓器に起こる。毛細血管および静脈はhypoxia に敏感に反応して拡張し,そこに血液が貯留する。脾臓はうっ血をまぬがれることがあり,カテコラミン過分泌による血液放出によると説明されている。なお頚部圧迫による窒息で,動脈の閉鎖が不充分な場合には,圧迫部より上(顔面)でうっ血が認められる (頚部圧迫の項参照)。

2,金沢大学
窒息の法医学的診断(写真はこちら

http://legalmed.w3.kanazawa-u.ac.jp/files/edu01.pdf

6. 窒息の法医学的診断

1) 外表所見

a. 基本的には圧迫など外力作用の痕跡がある。

b. 顔面はうっ血し、死斑は早く、強く発現する。

c. 結膜等に溢血点 (点状の小出血) が認められる。

2) 内景所見

a. 血液が暗赤色で流動性である。

b. 内臓がうっ血しており、肺、肝臓、腎臓で顕著である。

c. 眼瞼や眼球の結膜、胸膜下、心外膜下、胸腺被膜下などに溢血点がある

 

3) 窒息・急死の三主徴:急死の際にも見られるが、窒息で著明に見られる。

a. 結膜、粘膜、漿膜、時に皮膚などに溢血点が散在する

b. 心臓内の血液が暗赤色流動性である。

c. 諸臓器がうっ血状である。

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